M.004 · MONDO-DI NOTA · 物質
ジューストニウム じゅーすとにうむ
SUKTONIUM
結晶化された果汁。採掘可能、可搬、爆発的。時代を一度ずらした物質。
ジューストニウムは、果汁化の副産物がある条件下で結晶化した物質である。採掘されるのではなく、過去の果汁化の現場から掘り起こされる点で、通常の鉱物とは区別される。物質そのものは無色か淡い琥珀色で、衝撃に弱く、純度の高いものほど低温で自発的に分離する。
特性のうちで注目されるのは、時間をわずかにずらす性質である。ジューストニウムの近傍では、観測者の体内時計と壁面の時計がしばしば一致しない。どちらが正しいかは、観測者ではなく周囲の合意が決定する。合意が傾いたほうが「正しい時間」になる。
軍用転用の歴史は記録と記録の欠落で構成されている。記録の欠落自体がジューストニウムの存在証明として扱われる時期があった。