[ 04 / MONDO ]

M.010 · MONDO-DI NOTA · 機構

せんか

ZURGWEL-NARMA

聖杯が個体を選別するアルゴリズム的反応機構。意志ではなく、閾値が通す。

選果は、聖杯が個体に対して行う構造的選別である。道徳的な審判ではなく、対象の倫理的構成、構文耐性、感受圧に基づく閾値反応として働く。聖杯がしばしば意志を持つかのように描写されるのは、この選果の振る舞いに由来する。意志があるのではなく、閾値があるだけである。閾値は通過させるか、拒絶するかのどちらかしかしない。

選果の基準を満たした者は聖杯との接続が可能となり、果汁化のプロトコルにおいて聖杯を媒介体として利用できる。適合しない者が強制的に接続を試みた場合、高次元的な反転干渉——泡汚染、構造崩壊、精神の侵蝕——が発生する。侵蝕を受けた者の記録は残るが、記録の中から侵蝕の瞬間だけが欠落していることが多い。欠落自体が、選果の痕跡として扱われる。

ZURGWEL-NARMA の語は、「果実を選ぶ」ではなく「果実が選ぶ」と読む。主語は果実の側にある。選ばれなかった者は選ばれなかったことを知らない。知らないまま、別の器の前に立つ。